2010年 02月 26日
昨日のことになるが、去年自分のクラスにいた生徒が学校に来ていた。彼は、現役でとある大学に入学したが、思うところがあって大学を受け直し見事全勝した。職員玄関で彼に会った私は、職員室に招き入れ話に花を咲かせた。 彼には野望があり、大学進学に対してはある意味においてストイックすぎた。視野が狭かったのである。そんな彼が進学で関東に行き、様々な経験を積む中で人間としても大きく成長した。自分でもそのことを実感していたようだった。 彼を見て、自分が彼に行った進路上の助言が間違っていたのかと考え込んでしまった。そこで、彼に聞いてみた。「現役で大学に行くことにこだわりすぎたのだろうか?」と。彼は自信を込めて言った。「この1年は自分にとって貴重なものだった」と。結果往来であるが、Jacquesはほっとした。と同時に、多くを吸収した彼の感性をうらやましく思った。他者の助言より自らの経験の方が絶対に身に染みる。だから行動が変わる。周りが見えてくる。目標に対して猪突猛進もよいが、周囲の風景を眺める余裕も欲しい。それがメリハリなのでは?と思った。 教員は人生経験上生徒よりも多くを見ている。だからおおかた結果の予想がつく。しかし、見えているものを全て伝えようとは考えていない。理由は簡単。生徒自身の経験に勝るものはないからだ。もちろん、言うべきことは言うが。 昨日は宅浪という辛い道を選びながら、良く努力し国公立大受験を迎えた生徒もいた。去年卒業した自分のクラスの生徒のことをふと思い出すそんな日だった。
by jacques_southhill
| 2010-02-26 22:00
| 雑記
|
アバウト
カレンダー
カテゴリ
以前の記事
link
お気に入りブログ
最新のトラックバック
その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||